独身のまま孤独死する不安とどう向き合うか
年齢を重ねていき、気が付くと自分の周りは既婚者ばかりで自分だけ結婚していないことに気が付く場合があります。
しかし、それくらいの年齢になっても独身でいる方は、仕事や趣味など一人で打ち込むものを持っており、特に結婚には積極的ではない場合が多いでしょう。女性であっても40代くらいになると仕事でのキャリアも積んでいて、精神的にも経済的にも自立していますから、特に結婚をしなくてはならない理由は子供以外見当たらないという方が多いのです。
しかし、独身のままある程度の年齢になると、とある不安に気が付くことがあります。それが、将来孤独死するのではないかという不安です。
年齢を重ねるほど結婚が困難になっていく現実
若い頃は周囲にも独身の同年代がいるので、交際に発展したり、ゆくゆくは結婚を考えたりという相手との付き合いもあるかもしれません。しかし、40代を過ぎると同年代はほとんど結婚してしまっていますので、結婚相手を探すとなると、自分よりも年上か年下が必然的に多くなります。
年下であればまだ独身でいる方も少なくありません。しかし、そもそも独身の方が年上を好んで選ぶということはなかなかありません。特に女性の場合、男性は若い女性を好む傾向があるので、アラフォーになってから自分より若い男性と結婚するということはかなり困難といえます。
では年上はというと、自分よりも年上なので正直なところあまり魅力的に見えない可能性が高くなります。また、年上で独身となると過去に結婚して失敗したバツイチやバツニの方も多くなるでしょう。結婚歴がないのに自分より年上で独身という場合、なんらかの問題を抱えている為にその年齢まで独身ということも考えられますので、今から結婚したところで結婚生活がうまくいくかどうかはかなり怪しくなってきます。
40代で増えている孤独死
孤独死というと、独身の高齢者の身に降りかかるものだというイメージがありますが、必ずしもそうとは限りません。実は近年40代から50代の孤独死が増えているというのです。
なぜまだ若い40代や50代で孤独死をするのかというと、やはりそれは独身でいる方が多くなったからです。
独身の場合、実家暮らしでもない限り自宅にいるときは一人になります。もし、一人で自宅にいる時に脳梗塞や心筋梗塞、くも膜下出血などを引き起こして倒れてしまったらどうなるでしょう。家族がいれば異変に気が付いて救急車を呼んでもらえるかもしれませんが、独身の一人暮らしの場合はあなたの異変に誰も気が付きませんし、救急車も呼んでもらえません。結果、そのまま孤独死を迎えるということになるのです。
インドア派に多い孤独死
独身の方がすべて孤独死を迎えるという訳ではありません。結婚をせず独身であっても、周囲とのコミュニケーションをもっている方は、自分に異変があれば誰かが気が付いてくれたりするものです。
例えばご近所の方と日ごろから挨拶をかわしていれば、長期間見かけないとどうしたのだろうと心配する方も出てきます。趣味の集まりや友人と集まる事が多い方は、あまりに連絡がなければ気にかけてくれる方もいるでしょう。
しかし、普段から外の世界との交流を断ってしまっていて、自宅にこもり切りのインドア派の方の場合、もし急に連絡が取れなくなっても誰も気が付いてくれません。それでもまだ会社で働いて入れば、無断欠勤が続くとおかしいと感じて同僚などが駆けつけてくれるかもしれませんが、これがもし働いてもいなければ、本当に誰もあなたの死に気が付いてくれないのです。
孤独死を迎えない為にも、普段からある程度周囲との交流を持っておく事は大切なのだといえます。
孤独死は女性よりも男性が多い
孤独死をした方の割合は、女性よりも男性の方が多いというデータがあります。もちろん女性でも孤独死する方はいますが、その年齢は80歳以降とかなり高齢になってからの方が多い傾向です。それに対し、男性の場合は孤独死するのは40代から増えてきます。
なぜ男女で孤独死の年齢や割合が違うのかというと、男性に比べて女性の方が友人知人との交流を持つなど社交的な方が多く、一方で引きこもりがちになってしまうのは男性に多いからです。
また、平均寿命は女性の方が高くなっていることから、健康面などを考えても女性の方が長生きするので孤独死をすることがないとも言えるでしょう。
結婚したからと言って孤独死を免れるわけではない
孤独死をしたくないという理由で、結婚を焦る40代50代の方も多いです。確かに、結婚して家族がいればいずれかが先に死ぬ時に、一人きりで孤独死する可能性は低くなります。
もし体調不良などになれば相手が気が付いてくれるからです。でも、先立たれてしまった方はどうなるでしょうか。結局結婚したのに最後は一人取り残されてしまうので、結婚する前と同じ状態になってしまいます。これでは結婚しても孤独死から逃れたことにはなりません。
また、お互いに存命である際にも、急な病気などで死を迎えた時、必ず相手と一緒にいるとは限りません。自分が仕事に行っている間に自宅で奥さんが亡くなる場合もあれば、奥さんが出かけている間に旦那さんが亡くなる場合もあります。いずれにしても、絶対に一人で死なないということはないのです。
孤独死を避ける為の方法
孤独死をされる方の多くが、脳梗塞やくも膜下出血、心筋梗塞など突発的な病気によって倒れ、そのまま発見されずに亡くなってしまうというパターンです。
これは独身であっても既婚であっても、一人で自宅にいる時に病気を発症してしまったら避けられません。でも、もし病気が発症した時にすぐに誰かが気が付いてくれて、病院へ行けば助かった命かもしれないという可能性もあります。
ではこういう場合、結婚して家族がいないといけないかというと、方法はそれだけではありません。
最近は自宅に様々なセンサーを取り付けて、住人に異常がないかを検知してくれるシステムがあります。ガスや電気に水道、あるいはセンサーで部屋の中で動きがない場合などにそれを異常と検知してくれるものもあります。こうしたシステムを使えば、万が一一人きりで倒れてしまった場合に、救急隊などが駆けつけてくれます。
でも、やはり老後は一緒に過ごしてくれるパートナーが欲しいと考える方が多いので高齢者の結婚も少なくないのです。
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